表具業の菌への知見

3つのポイント
・1000年続く表具業
・真菌から美術品を守る
・高温多湿の日本の環境

弊社では年間2000点もの美術作品に携わります。
特に寺院密集度が全国1位の地域である大阪市に立地し、
創業当時から作品(本紙)をお仕立て直しして参りました。

修復処置の中で菌を抑える技術とは、シミやカビを洗浄修復する技術を差し、
弊社では準水や、過酸化マンガン+シュウ酸を用いた処置を行っております。
シミやカビを洗い流し、菌によって傷んだ作品を復す技術です。
この時、殺菌と同時に、カビの食餌となる有機物を洗い流すことによって除去しています。

1000年続く表具業では、長期的な文化財保存のノウハウが蓄積されてきた業界で、
温湿度管理、素材の有毒性、カビを含めた生物被害などに対する処置が多様にあります。
適切な保存環境を持続する技術が、現在の衛生対策に息づいていると考えています。